開発途上国に多い病気
腸チフス・パラチフスは、はげしい倦怠感、日ごとに階段状に上昇し1週間以上も続く高い熱、食欲不振、頭痛、腰痛などを訴える病気です。
発病のはじめに軽い下痢がある程度で、極期にはむしろ便秘に傾きます。
皮ふに赤い点状の発疹が出、高熱の割には脈拍数が少ないのも特長です。
治るまでの期間も長く、ときには腸出血や腸穿孔を起こして死ぬこともある重い病気です。
しかし、クロラムフェニコール、アンピシリン、トリメトプリムなどの抗菌剤が効きますから、最近では致命率は著しく改善されました。
この病気も、赤痢やコレラ、流行性肝炎、ポリオなどと同じく、患者や保菌者のふん便で汚染された飲料水や食品によって感染する病気です。
そのため、衛生的な食生活をすることで予防できます。
貝類の生食はとくに危険です。
開発途上国では、まだこの病気が多く、毎年海外で感染したと推定される例が50例ほど報告されています。
これは全届出患者の10数パーセントにあたります。