今後の林業について 3
構造的不況の下、大企業の"減量経営"が進行する中では、かつて高度成長後期に農山村に進出した中小資本があるいは撤退し、あるいは倒産しても、新たに進出してくる企業はきわめて少ないのです。
企業の工場用地取得は70年代半ば以降急激に減退します。
わけても地方自治体が造成する工業用地の売れ行き不振は深刻です。
80年当時(農水省調べ)、工業導入計画のある市町村数は全国41道県の928市町村、そのうち工業進出がまだ実現していないものは41%(工業用地の売れ残り面積は62%)にのぼっています。
とくに東北北部、北関東、山陰、南九州の不振が目立っています。
そこで農水省は、右のような工業立地49が件が悪く、就業機会の少ない地域を重点に、従来の一村一工場方式を改め、複数の市町村が協力して広域的に工業立地を促進するよう、「第三次農村地域工業導入計画」(81~85年度)を実施。
また自治省も「地域経済振興対策」(81~83年度)を実施して、特別交付税の交付や地方債の起債わくの弾力的配分によって、企業誘致のための工場団地づくりや地場産業の育成に乗り出しました。
こうした中で各道府県も、例えば80年度予算に端的にみられたように、「地方の時代」にふさわしい定住条件整備の一環として、地場産業の育成に重点を置き始めました。
(そうした県レベルの施策の事例としては、秋田県の「一地域一特産品づくり運動」、岩手県の県産品販売のための"県策会社"、広島県の「ふるさと産業」への助成、大分県の「一村一品運動」の推進などがあります)。